いざ、海外大学院に行きたい!と思っても、何を準備したらよいのか、少しずつ準備を進めているが今進めていることで十分なのか…不安を感じる方も多いと思います。
あまり海外大学院進学がメジャーな選択肢ではない日本の現状を考慮すると、同時期に海外大学院への進学を目指す人同士の情報交換の機会がなかったり(例えば日本の大学から海外の大学院に進学している人は同じ大学・学部から同じような進路をたどろうとしている人も一定数いると思いますので、仲の良い教授などに一言聞いてみるのは得策です!)、自分が調べた進学に向けた準備が網羅的なのか不安になったりすることもあると思います。
この記事では、海外大学院への出願・進学に向けてやらなければならないこととを、それぞれのステップで考えるべきポイントを含めて解説していきます!
この記事では、私が実際に留学した英国(United Kingdom)の大学院への進学に向けた準備で必要であったことを例に取ります。特に、海外の大学院への進学を決めた方、また、就職するか、進学するか迷っている新卒の方(大学卒業してストレートに進学する方)に響く内容になっていると幸いです(もちろんそれ以外の方にも参考になる部分はあると思いますが、そういった方は目標や学びたい内容が明確になっている場合が多いと思いますので、「出願に向けた準備」の章から見ていただければ幸いです。
まず最初に考えるべきこと
まずは、中長期的に(5~10年程の期間を想定)、なりたい人物像を明確にすることです。いつ(留学が今でないとだめな理由は何か)、どこに(留学先として選択した/しなかった国や地域の理由は)、どういったプログラムに留学するのかが定まっていくと思います。
この際、もちろん留学先を決めるにあたって、様々な指標が参考になると思います。例えば、大学ランキングが高い大学、立地が素晴らしい大学、知名度がある大学…ただ、ここで大事なのは、”あなたが”何をしたいのか、ということです。何となく大学ランキング高く、日本に帰国してから就職に有利かも…そういった考えだけで進学するのは進学後の大学院生活やそれに向けた準備期間でのやる気につながらないかもしれません(なにより、留学を終えて帰国して就職が思うようにいかなかったとき、留学したこと自体を後悔しかねません)。このプロセスを妥協せず、どういった事を自分がしたいのか、是非一度ゼロベースで考えてみてください!
<具体的な出願校の決め方については以下の記事を参照:forthcoming>
そうして目標が定まったら、現在位置の確認です。自分はどういったバックグラウンドを持っているのか(大学、成績、英語力、推薦状…)、予算はどうなのか(貯金、収入、奨学金の獲得見込みを含めて)、英語力はどの程度なのか、推薦状は用意できそうか…今の立ち位置を知ることは非常に重要です。
この現在地点と目指す人物像を定めたうえで、就職(転職)するのか、進学するのか、ワーホリに行くのか、ギャップイヤーを取るのか考えてみてください。これらを考え抜いたとき(非常に悩むところと思いますし、一度決心したと思っても不安に襲われたりするかもしれません)、自分が最も納得できる進路を取れるようになると思います。
出願に向けた準備
それでは、出願に向けた具体的な準備内容を見ていきます。
・成績(GPA)をできるだけ高めに保とう
大学院の出願に当たり、必要採点満たさなければならないGPAを満たしていることはもちろん、可能な限り高いGPAを保つことは非常に重要です。特に自身が学びたいと思っている分野の成績は高く保っておきたいものです。何らの賞(学会、成績優秀など)をもらっていることはもちろんプラスです。
・留学に十分なお金を準備しよう
留学には多くの費用がかかります。自身の貯金でやりくりできるのか、家族・親戚・友人に頭を下げるのか、奨学金の獲得を目指すのか、まとまった額を準備できるよう(合格通知をもらった際にdepositの支払いを求められたり、ビザ申請の際に残高証明を求められたりするので、一定額をあらかじめ準備(少なくとも心づもり)しておく必要があります。
・推薦状をお願いできるよう先生と良い関係性を築こう
大学によって、1通~3通の推薦状が求められます。大学院は、学びに行くところですから、可能な限りアカデミックな世界に属している人(特に大学教授)の推薦状を準備していきましょう。先生との関係性によって断られるといった事もありますので、普段から積極的に関わっていくと同時に、早め早めに推薦状をお願いするなど、動いていきましょう。
・専門性や英語力を高めよう
仮に英語試験のスコア基準を超えていたとしても、実際の授業(特にグループワーク…)でついていくことは大変です。まずは自分がより学んでいきたいと考えている分野について英語で学びつつ、英語自体のスキルも高めていけるように努めていきましょう。
・家族や友人に留学する理由・目的を説明できるようになろう
留学前にコミュニケーションをたくさん取るようにしましょう。留学中に何だかんだ頼りになるのは家族や友人の場合が多いです。日頃の感謝を伝えつつ、準備していきましょう。
具体的な提出書類
基本的に、書類選考のみで合否が判断される大学院留学。必須書類はもちろん、出願の際に一緒に考えると後々楽になることもあげておきます。
必須書類
- 成績表
- 卒業証明書(大学在学中の方は在学証明書)
- 英語力の証明書(TOEFL iBTやILETSの結果):ただ、英語力の証明書なしでも出願することができます。その場合、合格の場合も条件付き合格となり、最終的には英語力のスコアの資料の提出が求められますので、理想を言えば早い段階でクリアした方が望ましいと思います。
- 推薦状(大学教授や[それ以外でも出願者をよく知る方]が書いたもの、推薦者が大学の出願ウェブサイトに直接アップロードする場合もあります。)
- 志願理由書(Personal Statement):これまでの人生を振り返り、過去の経験と留学先の学習内容がどのように結びつくのか考えます。早めに準備して、色々な人に見てもらいながらブラッシュアップしていきましょう。
- パスポート:ビザの申し込みまでに使えるように早めに準備しておきましょう。すでにパスポートを持っている場合は有効期限を確認し、使える日数が十分でない場合は新しいパスポートに更新しておきましょう。
志望校によっては必要な書類
- 履歴書/Resume/Curriculum Vitae(少なくとも進学を希望するプログラムに関連する職歴やインターンシップの経験をまとめておくと便利です。)
- テストの受験結果(MBAなどの場合は、GMATといった試験を受け、点数を提出する場合があると思います。筆者はしたことがないのでこちらは詳しくわかりません。。。)
- 奨学金の証明書(こちらは出願の際、というよりもビザ申請に必要になる可能性があります。奨学金を獲得した場合には英語表記や英語で書かれた証明書の発行をお願いしておくと良いでしょう。)
この時点で確認しておくと後々楽になるもの
- 過去の渡航履歴の確認(ビザ申請の際に求められます。例えば、小さいこと親が海外旅行にたくさん連れて行ってくれた場合など、確認が大変な場合があると思いますので、よく確認してください。パスポートで日時が確認できなかったり、記録が見つからない場合は、法務省に開示請求をすることで渡航履歴を確認することができます、ただ、時間がかかりますので早めの準備を進めていきましょう。)
- ビザ申請の際に求められる可能性のある銀行残高の確認(こちらもビザ申請の際に求められる可能性があります。自身の銀行口座もしくは家族の銀行口座に一定期間資金が入っているとの証明を求められる可能性があります。よく確認してそろえておきましょう。)
出願後の流れ…
これらの書類を志望校のウェブサイトにアップロードし、出願を完了すると、あとは合否結果を待つだけです。大学によって、すぐに結果がくることも、なかなか時間がかかる場合もあると思いますが、まずは出願が無事できたことをお祝いしてください!
しばらくすると、結果(無条件合格、条件付き合格、不合格)の結果が届きます。皆さまの合格を祈っております。
コラム:いつ出願するべき?
一般的に言われている通り、早めの出願の方が望ましいです。各大学の出願はおよそ9月か10月にはじまりますので、そのあたりを狙って準備しておけると良いと思います。なんだかんだ書類を集め、スキャンし、確認してアップロードするには時間がかかります。少しずつ準備を進めていくことで見落としや種類の記載内容の記載のミスも減らしていけると思います。
まとめ
まずこれらの書類をそろえることができればまずは大学院出願に向けたスタートラインに勝つことができます。スムーズに準備が進むことを願っております。そもそも出願できるのか―出願に必要な条件を早めに確認し、合格に向けて走り抜けてください!
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